ソープカービングに挑戦してみた。
個人的に気になっていたんです、ソープカービング。石けんといえばお風呂には欠かせないアイテム。その石けんを彫刻作品に仕立ててしまうのが、タイの伝統芸のひとつ「ソープカービング」なのです。しかもその彫刻っぷりがハンパない!え?これが石けん?と目を疑うほど。一体全体どうやって作られているのか……。そこにはどんな技術が隠されているのか……。 お風呂好きを自認する我われ湯の国スタッフとしては、お風呂に繋がりのあるあらゆることを知っておかねば!と、お風呂→石けん→ソープカービングという方程式のもと、ソープカービングに挑戦することにしました。初心者の我われに、石けんはどう立ちはだかってくるのか。その一部始終をレポートします!(調査隊員:アライショウコとカジノリコ)
今回レッスンしていただいたのは、タイ王国文部省認定の学校法人ITDA 日・タイ文化交流センターの花岡ソムシー先生です。まずはソープカービングの神髄を知るべく、ソムシー先生の作品の数々をご覧ください。
ソープカービングのすごさがおわかりいただけたでしょうか?このソープカービングの世界に、全くの素人である湯の国スタッフが無謀にも挑戦します……。先生は「心配しなくてだいじょうぶよ〜」とやさしく言ってくださるものの、ドキドキはおさまりません……。
ソムシー先生「これはタイで買ってきたカービング用の石けん。そしてカービング用のナイフ。今日はビギナー向けのお花を彫りましょう」
調査隊「カービング用の石けんというのがあるんですね」
ソムシー先生「元は専用というわけではなかったんだけど、これが彫りやすいと評判になって、今ではカービング用の石けんになったんです」
調査隊「カービングがやりやすい石けんとそうでない石けんがあるんですか?」
ソムシー先生「ほどよい柔らかさと粘り気がある石けんが彫りやすいですね」
調査隊「ソープカービングはどういう時に作るんですか?」
ソムシー先生「フルーツカービングやベジタブルカービングはお祝いのときなんかにやりますね。ソープカービングはプレゼントが多いかな」
調査隊「プレゼントされた石けんって実際に使うんですか?飾るだけ?」
ソムシー先生「手を洗ったりするのには使います。私はこの削りカスもネットに入れて体を洗うのに使ってますよ」
調査隊「うんうん、もったいないですもんね」
調査隊「タイのお風呂事情ってどんなですか?」
ソムシー先生「シャワーですね。暑いから冷やすためにシャワーを浴びるという感じ」
調査隊「じゃあ、熱いお湯につかることなんてないんですね」
ソムシー先生「ないですね〜。この間帰ったとき、温かいお湯でシャワーを浴びてそのままにしていたら、次に入った妹が『キャー!熱い熱い』って(笑)」
調査隊「そうかー。じゃあ日本の熱いお風呂なんてびっくりでしょうね」
ソムシー先生「でも日本は寒いですからね。タイは暑いから」
調査隊「最近カービングを習うOLさんが増えてきたらしいと聞きました」
ソムシー先生「そうですね。OLの生徒さん増えてますよ。カービングってすごく集中するから、無心になれるのがいいみたい。あとお金がかからなくていいって言ってました(笑)練習なんて1個100円くらいの石けんで十分ですから」
調査隊「たしかにすごい集中しちゃう!しかも石けんのいい香りがするからリラックス効果もあるのかも」
ソムシー先生「イヤなことがあった時とか、夢中でできるからいいんですよ」
調査隊「ああ、なるほど〜」
ここまでおよそ2時間。ずいぶん先生に助けてもらいつつ、なんとか完成にこぎつけました。ただの石けんがこんな彫刻作品に!もったいなくて使えませんっ!