マンガで学ぶ「はじめての銭湯」
先日、お風呂にまつわるこんな話を耳にしました。「子どもがもうすぐ修学旅行なんだけど、学校から『お家で公共のお風呂の入り方をしっかり教えてきてください』って言われたの。でも何をどう教えていいのやら……」 正直びっくり! そうかぁ、そんな通達がなされる時代なのか……。 でも、今や内風呂があって当たり前。子どもたちが公共のお風呂の入り方を知らないのは言わば当然なのかもしれません。
そこで、子どもにお風呂のマナーを教える良い教材はないものか?と探してみたところ、風呂文化研究会が発行したこの冊子を思い出しました。その名も「はじめての銭湯」。銭湯を始めとする公共のお風呂でのマナーが、子どもにもわかりやすいよう、マンガ形式で綴られています。
百聞は一見にしかず!ということ、ちょっとだけ中をのぞいてみましょう。主人公は小学生6年生の風太くんと勇介くん。二人にとって初めての銭湯です。
いかがでしたか?雰囲気が伝わりそうな箇所を抜粋してみましたが、他にも大切ことがたくさん書いてあるので、ぜひ一度読んでみてくださいね。
「はじめての銭湯」は風呂文化研究会のホームページなどで無料閲覧できます。
プリントアウトしたいという方は、こちらのPDFダウンロードへどうぞ!
「はじめての銭湯」を制作した「風呂文化研究会」は、“お風呂をもっと楽しくしたい!”という10の企業から成る団体です。志を同じくする者として、湯の国では前々からその活動に注目していましたが、初めて知る方も多いと思うので、会を代表して東京ガス都市生活研究所の興梠さんにお話をうかがってきました。
湯の国:まず、「風呂文化研究会」とはどんな会なんですか?
興梠:風呂文化研究会は「お風呂をもっと楽しく豊かに気持ちよくしたい!」と考える企業が集まって、1990年に発足しました。
近年は主に「浴育」の普及活動をしています。「浴育」とは、入浴を通じて生涯の心身の健康をより良く育むために、入浴の効果や入浴方法、お風呂の楽しみ方などを学ぶことを言います。「はじめての銭湯」もその一貫で制作しました。
湯の国:「はじめての銭湯」は“お風呂でのマナー”はもちろん、“お風呂でのコミュニケーション”も大事なキーワードになっていますね。
興梠:マナーを伝えるのが主な目的ではありましたが、“お風呂でのコミュニケーション”についても伝えたいという想いがありました。
子育て世代、特に30代の方々は、「入浴で家族とのコミュニケーションを楽しみたい」と考える人が多いようです。お風呂が親子にとって大事な触れ合いの場となっているんですね。
一方、子どもが9才以上になると約半数の子どもが1人でお風呂に入るというデータもあります。お子さんが小学校高学年になると、家族とお風呂に入る回数は減っていくようです。お子さんの成長過程において、ひとりのお風呂も大事な経験ですが、時には家族みんなで銭湯へ行って、親子のコミュニケーションを楽しんでいただければと思います。
湯の国:「はじめての銭湯」の他にも、浴育に関する冊子を発行していらっしゃるとか。
興梠:入浴の基本である「ぬるめのお湯の半身浴」を子ども時代から習慣にしておくと、成人になってからの「リラックス浴」や、中高年以降の「安全入浴」にもつながり、生涯にわたって役立てることができます。
風呂文化研究会では、子どもから大人まで、それぞれに役立つ提案を行うため、これまで4冊の冊子を発表してきました。いずれもWeb上でご覧いただけるので、ぜひアクセスしてみてください!
育児参加に意欲的なパパや親子生活を楽しむパパが増えていることに着目してまとめた一冊。さまざまなデータや、具体的なバスタイム提案など、浴育とは何かを知りたい方はぜひご一読を。(くわしくはこちら!)
親子入浴は子どもの入浴習慣を身につけるのに最適な機会!入浴の役割、安全で快適な入浴方法、入浴の楽しみ方などが、親子向けに分かりやすく、WEB絵本にまとめられています。(くわしくはこちら!)
「美しくなりたい」という願いは、今や女性だけのものではありません。健康と美容に効果的な入浴法を、風呂文化研究会が「健美浴」と名づけ、生活を豊かにする「大人の浴育」として提案!(くわしくはこちら!)
小学校6年生の風太くんと勇介くんが初めての銭湯体験を通して、マナーを学び、友情を深めていくマンガ。銭湯など家の外のお風呂の楽しみ方とマナーがわかりやすく説かれています。 (くわしくはこちら!)