Vol. 78 エリイ
バスルームで『恋の罪』!?純文学との意外な相性
エリイ(えりい)
卯城竜太・林靖高・エリイ・岡田将孝・稲岡求・水野俊紀の6名が、2005年に東京で結成したアーティスト集団「Chim↑Pom」に所属。
現代社会に全力で介入した強い社会的メッセージを持つ作品を次々と発表。映像、モダンアート、パフォーマンス など、ジャンルを限定することなく国内外で勢力的に表現活動をしている。
著作に『 Chim↑Pom チンポム作品集』(河出書房新社、2010年)、『芸術実行犯』(朝日出版社、2012年)、『SUPER RAT』(パルコ出版社、2012年)など。
Chim↑Pom
エリイTwitter
現代社会に全力で介入した強い社会的メッセージを持つ作品を次々と発表。映像、モダンアート、パフォーマンス など、ジャンルを限定することなく国内外で勢力的に表現活動をしている。
著作に『 Chim↑Pom チンポム作品集』(河出書房新社、2010年)、『芸術実行犯』(朝日出版社、2012年)、『SUPER RAT』(パルコ出版社、2012年)など。
Chim↑Pom
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お風呂やシャワーで汚れを「洗い流す」といいますが、私の場合はまさにそれ。外でつり革を握ったり床に座ったりするのがイヤなちょっとした潔癖症なので、一日溜まったものをすべてキレイにしてくれる気がして、毎日のお風呂は欠かせません。
入る時間はまちまちで、夜だけでなく、時間があれば朝でも昼でも。長いときには追い炊きしながら2時間から4時間もバスルームにいるんです。そんなに長時間なにをやっているかと言えば、音楽を聴いたり本を読んだりしています。本はゴシップ雑誌から単行本までジャンルを問わずなんでも読みます。
最近面白かった作品は、マルキ・ド・サドの『恋の罪』。短編集なのですが、どれも言葉の使い方が印象的でした。ツルゲーネフも好き。意外に思われるかもしれないけれど、純文学は好みですね。とにかくバスルームは、ありとあらゆる情報と知識を詰め込む場になっています。
気軽にあれこれ買って、結局それほど使わないものあるけれど、ボディシャンプーと入浴剤だけは決めている要素があります。
キーワードは「塩」!
入浴剤は塩が配合されているものを選ぶし、さとうきびを原料にしたボディシャンプーにも塩が入っています。イスラエルの死海に行ったとき購入した塩パックもお気に入り。素肌に直接使う物には「塩」って感じです。お肌に良いだけでなく、清められる気もしますから。
高校時代に短期留学していたイギリスのバースは、「Bath」つまりお風呂発祥の地とされていて、ローマ式の公衆浴場遺跡を見学できるんです。昔の人は、銀の板に願い事を書いてお風呂に投げ込むのが習慣だったらしいのですが、展示物を見て「なぜ風呂で願い事?」と不思議に思ったのを覚えています。
自分で体験して面白かったのは、韓国のチムジルバンですね。日本でいうスーパー銭湯みたいなところですが、ちょっと違うのは、ここでいうお風呂とは主にサウナのこと。だから、サウナだけで10種類を超えるんです。館内では冷麺やかき氷と言った簡単な食事もできて、何時間でもくつろげるのが気に入りました。
お風呂は気分転換ができるのが良いところ。集中して作品のことをなど考えているときは、入浴後にプランがさらに良くなっている事もしょっちゅうです。そして髪を洗うときは、まさに無心。シャンプーをし始めるといつの間にか20分くらい意識が飛んでいることもありますから、ちょっと注意しなくてはいけませんけれどね(笑)。
話/エリイ(Chim↑Pom)
入る時間はまちまちで、夜だけでなく、時間があれば朝でも昼でも。長いときには追い炊きしながら2時間から4時間もバスルームにいるんです。そんなに長時間なにをやっているかと言えば、音楽を聴いたり本を読んだりしています。本はゴシップ雑誌から単行本までジャンルを問わずなんでも読みます。
最近面白かった作品は、マルキ・ド・サドの『恋の罪』。短編集なのですが、どれも言葉の使い方が印象的でした。ツルゲーネフも好き。意外に思われるかもしれないけれど、純文学は好みですね。とにかくバスルームは、ありとあらゆる情報と知識を詰め込む場になっています。
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シャンプー、コンディショナーなどは見て歩くだけでも楽しくて、ドラッグストアに行くと商品棚の端から端までじっくり眺めてしまうタイプ。もちろん目に留まったものがあれば購入するので、我が家のバスルームにはこれらのボトルがずらりと並んでいます。気軽にあれこれ買って、結局それほど使わないものあるけれど、ボディシャンプーと入浴剤だけは決めている要素があります。
キーワードは「塩」!
入浴剤は塩が配合されているものを選ぶし、さとうきびを原料にしたボディシャンプーにも塩が入っています。イスラエルの死海に行ったとき購入した塩パックもお気に入り。素肌に直接使う物には「塩」って感じです。お肌に良いだけでなく、清められる気もしますから。
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これまでに30か国ほど訪れましたが、お風呂に関しては日本ほど清潔で楽しくて安心して使える国はないなあと実感しています。それでも海外で思い出に残るお風呂はいくつかありますよ。高校時代に短期留学していたイギリスのバースは、「Bath」つまりお風呂発祥の地とされていて、ローマ式の公衆浴場遺跡を見学できるんです。昔の人は、銀の板に願い事を書いてお風呂に投げ込むのが習慣だったらしいのですが、展示物を見て「なぜ風呂で願い事?」と不思議に思ったのを覚えています。
自分で体験して面白かったのは、韓国のチムジルバンですね。日本でいうスーパー銭湯みたいなところですが、ちょっと違うのは、ここでいうお風呂とは主にサウナのこと。だから、サウナだけで10種類を超えるんです。館内では冷麺やかき氷と言った簡単な食事もできて、何時間でもくつろげるのが気に入りました。
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スーパー銭湯といえば、あまり知られていないのですが、私の出身地である横浜には天然温泉が湧くので、スーパー銭湯がたくさんあるんですよ。実家にいるときはよく近場の温泉めぐりをしますが、それ以外でもChim↑Pomのメンバーと、銭湯にはよく足を運びます。といいつつ、女は私だけなので、いっしょに行くのは入口までで、あとは一人で入るわけですが(笑)。お風呂は気分転換ができるのが良いところ。集中して作品のことをなど考えているときは、入浴後にプランがさらに良くなっている事もしょっちゅうです。そして髪を洗うときは、まさに無心。シャンプーをし始めるといつの間にか20分くらい意識が飛んでいることもありますから、ちょっと注意しなくてはいけませんけれどね(笑)。
話/エリイ(Chim↑Pom)