湯船の中でカラダをほぐそう!お風呂ストレッチ
寒い季節になりました。気づくと身体がこわばっている……なんてこと、ありませんか?寒いと身体に力が入ってしまうこともあり、慢性的に肩こりや身体の疲れを感じる方も多いようです。そんなときは、ストレッチで身体を和らげてみてはいかがでしょう。
ストレッチをすると筋肉の緊張が緩和され、身体の柔軟性が高まります。特におすすめなのが、筋肉が温まり、精神的にもリラックスしている浴槽でのストレッチ!
お風呂に浸かると、寒さで凍えた筋肉がふーっと和らぐのを感じますよね。ストレッチは筋肉が温まり、精神的にもリラックスした状態で行うのがベスト!「お風呂+ストレッチ」はまさに理想のコンビなのです。
お風呂とストレッチの相性が良いことは前々から知られていましたが、最近の研究から、“炭酸入浴”とストレッチを組み合わせると、体幹や脚の筋肉の柔軟性が高まることがわかってきました。
下のグラフをご覧ください。炭酸入浴の後、前屈ストレッチを日課にした実験群の柔軟性がより高まっているのがわかります。
※ | 健常な60代から70代の高齢の男女24名(炭酸入浴+ストレッチング群8名、さら湯入浴+ストレッチング群9名、炭酸入浴群7名)を対象として、4週間の毎日の入浴(40℃、10分間の全身浴)と浴後の前屈ストレッチング(前屈運動10秒×3回)を実施。試験浴水としては、さら湯(水道水)、炭酸湯(浴水中炭酸ガス濃度 約140ppm)を使用。 |
※ | 長座体前屈測定:デジタル式長座体前屈計を用いて、初期姿勢から最大前屈時の距離を測定。 |
運動能力が低下する高齢者にとって、身体の柔軟性の維持は健康問題の観点からも重要な課題のひとつ。炭酸入浴と30秒程度の簡単なストレッチなら高齢の方にも負担になりにくいでしょう。ぜひ毎日の入浴に炭酸系入浴剤とストレッチを取り入れてみてくださいね。
出典/花王発表資料「毎日の炭酸入浴と30秒ストレッチング(前屈運動)の併用により歩行機能が向上」
◎ストレッチに適した湯温は36〜39℃
ぬるめのお湯が基本。水圧や浮力の効果を最大限に生かせる全身浴で行うとよいでしょう。
◎水分補給をしっかりと
汗をかくので入浴前後にコップ一杯の水分補給を忘れずに。体調の悪い方は無理をしないこと!
【指そらし】
ひじをまっすぐ伸ばし、手の甲を上にして指先を手前に引くように曲げます。軽い痛みを感じるまで曲げるのがコツ。疲れやこりに。
【肩の上げ下げ】
お湯につかりながら肩や腕の力を抜いて、肩を上げ下げします。あごが出ないよう姿勢に注意。
【腕の振り子運動】
片手を水面に沿って水平に伸ばし、左右に動かします。水の抵抗を感じながらゆっくりと。
【足の振り子運動】
片足を水中に伸ばし、少し浮かせて股関節を軸にしてゆっくり左右に10回揺らします。ひざは曲げてもOK。
【手首、足首まわし】
お湯の抵抗を利用して、手首・足首をお湯の中でクルックルッと回します。手首強化、足首の柔軟に。
【肩・腕のストレッチ】
片方のひじを曲げて上に上げ、もう片方の手でひじを後ろに引くようにします。
【腰のストレッチ】
一方の足の外側に足をついて片ひざを立て、立てている足の方へ上体をひねります。
ミストサウナは湿った空気が体に熱を伝えやすいため、体を芯から温めてくれます。温まった体は緊張がほぐれ、心身ともにリラックスします。ストレッチは体がリラックスした状態、つまり体が温まった状態で行うのがよいと言われています。
ミストサウナ浴は血圧や脈拍に与える影響が少ないことがわかっています。より負担の少ない状態でストレッチを行うなら、ミストサウナストレッチがおすすめです。
特に高齢の方は浴槽に入ること(浴槽のへりをまたぐこと)自体負担だという方も多いのではないでしょうか。ミストサウナ浴なら洗い場に居ながらにして浴槽入浴と同等以上の入浴感が得られます。指そらしや手首足首の回転ならば、洗い場のイスに座った状態でも行えます。ぜひお試しください。
このところ編集部内(とくに腰痛持ちのメンバー)で流行っているのが『ストレッチポール』。スポーツクラブにも置いてあったりするので、すでに使っている方もいるかもしれませんね。お風呂上がりにこの上に寝て10分ほどゴロゴロ。これがなんとも新感覚!からだがほぐれる感じでとても気持ちいいです。“身体の歪みを正し良い姿勢を作りだす”作用があるとのこと。無理なく続けられるのがいいですね。お風呂ストレッチと合わせて、ぜひお試しを!