私がちょうど芸能界に入ったばかりの頃でしょうか。仲間と三宅島へキャンプに行った時のことです。海岸沿いに露天風呂があることを、友人が海岸の清掃をしている現地の人から聞いてきましてね。野郎ばっかりでゾロゾロいったんですよ。溶岩でできた海岸で、その岩場にブルトーザーで掘っただけの露天風呂がなんですが、大きさはちょっとしたプールくらいあったかなぁ。そこで全員、その場で全裸になって湯に入ったんですよ。水平線は目の前だし、自然はいっぱいだし、空は青くて広いしね。「こりゃ最高だなぁ〜」ってご機嫌でしたよ。
すると、そのうちに観光バスがこっちに向かって走ってきたんですよ。しかも1台だけでなくて、2台、3台と連なって。「こりゃいけねぇ」と思ったものの、すでにバスは到着し、添乗員さんが「は〜い、ここで休憩で〜す!」と言ったとたん、わ〜っとこっちにやってきたわけです。で、我々はというと、小さな岩場にアゴのあたりまで体を沈めると、ちょうど隠れられる場所があったので、そこで見つからないようにじーっとしてました。「早く行かないかなぁ・・・」と息を潜めて待っていたんですが、なかなか行かないんですよ、これが。
ところが、お湯がだんだんと満ちてきて・・・もうのぼせてクラクラしてきちゃって。でも、タオル1枚もっていないから、みんな「う〜ん」と唸りながら我慢していたんですよ。でも、友人のひとりがもう限界だと思ったんでしょうね。突然、死んだフリして浮いたのね、ケツ丸出しで(笑)。
そしたら逆に逃げるどころか「死体だ、死体だ〜!」って大騒ぎになっちゃって・・・。
バスの運転手さんに「あんたら、シャレにならないでしょ!」って怒られてね。そんなバカバカしい思い出もあります。