女子目線で銭湯を語らせたら、この人の右に出る者はいないと思う。バックには銭湯ファン必携の「東京銭湯 お遍路MAP」。携帯電話のごとく常に欠かせない持ち物だと言う。masamiさんは、「乙女湯のたしなみ」という銭湯イベントを開催しつつ、同名のフリーペーパーを発行している。
乙女と銭湯。一見噛み合ない二つだが、銭湯をたしなみ(=マナー)という視点で切ると、たしかに「乙女」という言葉が浮かんでくる。古めかしい空間も、レトロという目線で見れば確かに「かわいい」。「花嫁」という名の銭湯専用石けんに、マーブル模様のロッカーに、浴槽の底でゆらめくタイルに、壁面を彩るタイル絵に。古きよきものを愛する乙女の姿を見る。

masamiさんはほぼ毎日どこかの銭湯へ行っている。まずは「お遍路MAP」で最寄り駅から銭湯までの経路を決める。こっちのルートはどうだろう?あっちのルートだったら? すでにそこから、彼女の”銭湯の楽しみ”は始まっている。湯上がりには、必ず近くの商店街に寄る。銭湯を起点に、その前後の時間も楽しむ。それは小さな旅のようだ。
「乙女湯のたしなみ」も、入浴を起点にその前後を楽しむプログラムになっている。おかみさんを囲んでの座談会、ヨガや太極拳などのワークショップ、スイーツやスープのおもてなし。乙女が見る銭湯の魅力は、湯につかることだけにあるのではない。その空間に、そして、その銭湯が在る街に、広がっている。
写真/右上:イベント当日に配られる「乙女入浴一式」(内容は回ごとに若干変わります)・左下左:おかみさんを囲んでの座談会(Vol6.曳舟湯にて)・左下右:masamiさんの私物。使い込まれた「東京銭湯 お遍路MAP」と、小銭を入れて気軽にでかける「がま口」
★ 春のお散歩コースに入れたい銭湯
その1. 墨田区の「曳舟湯」
かわいさも清潔さも太鼓判。お湯の温度もちょうどいい。お向かいにある小さなパンやさんもお気に入り。
その2. 北区の「松の湯」
レトロなカフェにいるような気分になる銭湯。お魚の透かしが入ったガラスに注目。浴後はぜひ近くの六義園へ。
その3. 江東区の「常盤湯」
宮造りの立派な建物。シンプルでダイナミック、銭湯らしい銭湯。番台に座るベレー帽のご主人、素敵です。
■「乙女湯のたしなみ」とは?
「女性」「くつろぎ」「たしなみ(マナー)」という視点から、愛しいニッポンの誇り「銭湯」を舞台に行っている、女性のための銭湯イベント。
年に数回、都内のいずれかの銭湯にて開催。次回Vol.7は7月上旬の予定。同名のフリーペーパーは、文京区内の銭湯を中心に、都内各地で配布されている。
特に、銭湯デビューのきっかけを掴めないでいる、銭湯未体験女子におすすめのイベントです。
詳しくは公式サイトにて!
http://otomeyu.exblog.jp/
「銭湯にはマニアックなファンが多い」そう語るのは、知る人ぞ知るサイト「銭湯温泉サウナ王国」の管理人・下北沢つかさんだ。同サイトで紹介されている銭湯の数たるや1000を越え、今やなんと2000に到達しようとしている。巡った銭湯は、東京都内はもちろん、北は北海道から南は沖縄まで。おそるべき銭湯愛!
そんなつかささんが、銭湯マニア仲間と主宰しているのが「東京銭湯ナイト」というイベントだ。銭湯研究家として著名な町田忍さんも出演している。
銭湯マニアが集まり、銭湯について語りまくる。誰に頼まれたでもない、大手のスポンサーがあるでもない。全ては銭湯への熱い思いから生まれたこのイベントは、まさに銭湯の魅力&楽しみ方を知るのに最適だ。

4回目の開催となる今回のテーマは、「銭湯新世界」。「銭湯のこれから」に主眼を置き、銭湯の経営者も交えて語り合う。パネラーたちが注目する“設備充実銭湯”や“温泉銭湯”も紹介される。つかささん曰く「銭湯ビギナーにも楽しめる内容になっている」そうなので、これを機会に銭湯未体験の方もその扉を開けてみてはどうだろう?新たな風呂ライフが始まること請け合いです。
写真/左下:「東京銭湯ナイトVol.3」の様子。ロッカー鍵やカランの話題で盛り上がったり、ペンキ絵の即売を行ったり。会場は大入り満員だったそうです。
★ こんな あんな目線で選ぶ こだわり銭湯
・充実の設備なら、大田区の「久が原湯」
スチームと乾式、二つのサウナが無料。マッサージ機も無料。露天風呂、水風呂もある。しかも黒湯の温泉。
・新鋭の設備なら、武蔵小山の「清水湯」
最近リニューアルしてスーパー銭湯並みの設備に。黒湯の天然温泉と、黄金湯の海水温泉がある。
・ユニークさなら、中野の「昭和浴場」
浴場主がマジシャンで、マジックショーが見れるユニークな銭湯。天然井戸水でお湯がいい。設備もなかなか。
■「東京銭湯ナイトVol.4」のお知らせ
「東京銭湯ナイト Vol.4 〜銭湯新世界 元気いっぱい営業中!〜」
日時:2009年6月7日(日)
18時オープン・19時スタート
場所:東京新宿「ロフトプラスワン」
料金:1010円(飲食別)
リニューアルしてお客を集める銭湯の経営者さんから、改装の狙いや苦労など、普段聞くことの出来ない浴場主の熱い思いを聞き出します。また驚きのスペシャルゲストも参加予定!乞うご期待。詳しくは下記サイトにて
・東京銭湯ナイトHP
・東京ナイト
あの「風呂ロック」が帰ってくる!活動を休止して二年半、待ちに待った復活だ。今でこそ珍しくなくなった「銭湯ライブ」。風呂ロックはその先駆けであり、また、他とは一線を画すクオリティを持ったイベントだった。お客さんはもとより、アーティストサイドからも復活待望の声が上がっていたことからも、そのレベルの高さを察していただけると思う。
弁天湯は岡さんの親戚が営んでいる。銭湯の現況を憂えた岡さんは、現在ともに主催者を務める佐藤さんに「銭湯で何かできないか」と持ちかけた。そして、佐藤さんが提案してくれたのが「音楽イベント」だった。岡さんは言う。「今や、“風呂や”としてだけでやっていくには、あまりにも状況がキビシい。でも、交流の場としての銭湯にはまだまだ可能性がある。だからこそ『こんなこともできるよね』って、新しいモデルを提案したかった」

岡さんは、伯父であり浴場主の三江正徳さんに交渉し、銭湯を1日限りのライブスペースとして借り受ける。こうして風呂ロックは走り出した。公演数も10を数え、認知度もあがったが、岡さんの学業上の都合から、06年9月を最後に休止。当初は再開も考えていなかったという。しかし、三江さんや地元・吉祥寺の人たちの支えを受けて、09年5月ついに再開の運びとなった。「銭湯をひとつのスペースとして捉えれば、まだまだできることはある。弁天湯に限らず、他の銭湯とも協力して何か新しいことをやって行きたい」岡さんたちの若いエネルギーが、銭湯に新しい風穴を開けつつある。 再開第一弾となるVol.11は、地元・吉祥寺にゆかりのアーティスト「高田蓮さん」が登場する。
写真/右上:舞台となる弁天湯、左下:「風呂ロック」の様子。ロックな回もあればアコースティックな回もある。
今、弁天湯の入り口横で工事が行われています。何ができるんでしょう? 岡さんに聞いてみました。
風呂ロックから派生して生まれたプロジェクトのひとつで、ここでバールを始めるんです。小さいスペースなんですけどね。やっぱり「音楽と食」って切り離せないですから。風呂上がりに一杯飲む場所としても使っていただけますし。
との答え。またひとつ、新たな展開が始まっているようです。風呂ロックからますます目が離せません。
■「風呂ロックVol.11」のお知らせ
出演アーティスト:高田蓮
日時:2009年5月7日(木)
18時オープン・19時スタート
場所:吉祥寺弁天湯
料金:3500円(1ドリンク付)
今後は毎月ペースで開催予定。情報はちくいち公式サイトで発表されていくそうなので、要チェック。銭湯知らずの若者たちには、ぜひこれをきっかけに銭湯という空間を知ってほしい。そして、次のステップではぜひお湯につかってみてほしい!
公式サイトはこちら! http://furorock.com/
乙女湯のたしなみのmasamiさんにお誘いいただいて、CD「にほんのうた 第三集」のリリース記念スペシャルライブへ行ってきました!

桜咲く四月一日。文京区は月の湯で、加川良さんと曽我部恵一さんによる小さなアコースティックライブが開かれました。「にほんのうた」は、坂本龍一さん監修のもと、日本の童謡や唱歌をさまざまなアーティストが歌ったコンセプトアルバム。その豪華な顔ぶれと、“日本の歌”という古くも新しい切り口が話題を呼んでいます。
一方、会場となった月の湯は、昭和8年築で都内最古の木造破風造り。幾十年の月日を感じさせる古き良き銭湯です。
にほんのうたと銭湯のコラボレーション。それはそれは、このうえない組み合わせでした。銭湯ならではの天然リバーブ、奏者の背中にそびえる富士山。演奏中、加川さんが‥‥‥続きを読む