私たちは漠然と「家とは四角い箱のようなもの」と思っています。しかし、本橋さんの家を訪ねると、それがほんとうに正しかったのか、考えてしまいます。なぜなら、この家は、直角のコーナーがなく、やわらかくうねるチューブのような家だからです。「未来の建築はやわらかく毛深いものになるだろう」といったのは、シュールレアリズムの巨匠サルバドール・ダリですが、本橋さん夫婦の住宅のイメージはまさにこの言葉。鳥の巣や穴ぐらのようにやわらかく包み込まれる安心感、親密感こそ、精神的にも肉体的にも心地よいはず、と考えていました。この希望を具体的な形にしたのが、ウシダ・フィンドレイ・パートナーシップです。
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バスタブの中から、シャワーや洗面ボウルを設置したスペースを見る。壁から天井までたくさんの丸型ガラスブロックが埋め込まれ、そこから光が降り注ぐ。
小さな丸窓はすべてガラスブロックではなく、一部には鏡入りもあり、アクセントになっている。
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