日本のお風呂をもっと楽しもう『湯の国』

お風呂をもっと快適に、お風呂をもっと楽しむために
東京風呂日和 Vol.11「品川エリア 〜宮城湯〜」123
TOKYO FUROBIYORI
東京風呂日和
昔ながらの銭湯に、ある日突然、お湯が湧き出たとさ・・・
宮城湯は50年以上続く歴史ある銭湯だが、温泉が湧き出したのは10年前のこと。温泉を掘り当てたのは、たまたまの偶然だったと、2代目店主・佐々木正義さんは語る。
「それまでの井戸水はね、鉄分が多くて、すぐにタイルが汚れてしまうのでね。それで、もいっかい井戸を掘り直そうと思い立ったの。そしたらね、地下1000mくらい掘ったらね、温泉が出てきてね、びっくりしたねぇ。あははは」と、昔話をするようにゆっくりと話してくれた。 東京都内の天然温泉は、茶褐色の鉄分豊富なお湯が多いが、宮城湯の温泉は無色透明。鉄分をほとんど含まないため、お湯は肌にまとわりつくように柔らかく、肌がツルツルになる。近所では「美人湯」といわれているとか。最近では、インターネットを見て遠方から訪れるお嬢さん方も多いらしい。

脱衣所もサウナも宴会場も、演歌・えんか・エンカ!!
そうはいっても、やっぱり客層のほとんどは、酸いも甘いもかみ分けたお兄さま、お姉さまが圧倒的に多い。宮城湯は、そんな人生の先輩方の社交場(サロン)になっているようだ。
2Fにあるお座敷宴会場は飲食ができるうえに、カラオケやテレビもあり、誰もが好きなように使っている感じである。カラオケを大声で歌う者、それを笑いながら手を叩いて聞いている者、畳にゴロリと横になり、軽くいびきをかいている者、なんだか町内会の宴会に招かれたような和やかな雰囲気がある。さらに脱衣所やサウナ内でも、演歌がBGMとして延々と流れていた。
サウナで玉のような汗をかきながら腕組みをしていたオジサンが、目をつぶったまま、♪エエ〜ン、エン、エン♪と、自然にこぶしを回していたのが、最高にシブかった。

宮城湯:東京都品川区西品川2-18-4
TEL.03-3491-4856
東急大井町線下明神駅から徒歩5分
朝湯:AM6:00〜10:00
昼夜湯:PM1:00〜AM2:00
(土日祭日:AM11:00〜AM2:00)



NEXT
BACK
TOP