「そもそもはマジシャンで、通称『タジマジック』。毎週ショーに出演してますよ」
と昭和浴場・三代目ご主人の田島さん。昭和浴場は、彼の祖母が50年前に作った銭湯であり、父が二代目を務めてきた。ところが3年前、病に倒れてからは彼が三代目を継ぎ、“マジシャン”と“風呂屋の主人”という二足の草鞋を履いているという。
「両立するのは確かに大変です。休日なんてものはありませんしね。でも、ボクはマジック歴20年の中で、いつでも日本一を目指してきました。風呂屋もやるからには、日本一になりたいと思っています」 その日本一計画の1つがサウナ。サウナ料金は通常400円はするものだが、この銭湯では100円で提供しており、金曜日の夜はサービスデーで午前1時までは15円、1時以降は1円で利用できる。そのほかタオルやシャンプーを300円で貸し出す「手ぶらセット」など、さまざまな趣向をこらしている。そして、なんといっても目玉は『タジマジック』。
「銭湯に通ってくれるお客さんに頼まれれば、いつでもご披露しますよ」
若者が楽しそうに集う昭和浴場。それはある意味、もう日本一といえるのかもしれない。
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三代目ご主人であり
『タジマジック』の田島さん。
ご主人がショーに出演するときは、
奥様が番台に。 |