日本のお風呂をもっと楽しもう『湯の国』

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東京風呂日和 Vol.13「杉並エリア 〜天狗湯〜」123
TOKYO FUROBIYORI
東京風呂日和
“富士山”拝んで、ハービバノンノン♪
天狗湯といえば、アートな気分満喫のペンキ絵で描かれた“富士山”がトレードマーク。 おそらく「ハービバノンノン♪」の曲を聞いて連想するものは?と聞かれれば、大抵の日本人が「銭湯の富士山!」と答えるかもしれない。しかし、時が経ち、銭湯離れの影響もあってか、東京都内において現役で活躍する背景画師は、現在たったの3人になってしまったといわれている。
天狗湯に堂々たる姿で鎮座する“富士山”は、その3人衆の最長老である丸山さんによって、かれこれ35年近く前から、毎年描き続けているというお墨付きなのだ!!
丸山さんの描く“富士山”について、2代目ご主人の澤 三男さんは、「時代や年代が移り変わるほどに熟練してきましたよ。30代の威勢のよかった時代から比べるとね、今じゃ、重厚な富士がなんとも温厚でいいねぇ。一分一厘の隙もないんだよねぇ」。とイキイキと語って下さった。
丸山さんの手法は、前に残っている絵を、そのまま消さず、上から新しく描き換えるやり方。テクニックもさることながら、ものすごいスピードで繊細かつ壮大なペンキ絵が完成するそうだ。
通常は、ひとつの銭湯に“富士山”はひとつだけ。つまり今年は、女湯に“富士山”があるから、男湯には“富士山”を描いていない。フフフ!
そこで、男湯には隠し玉が・・・。なんと、日本のゴルフ場コース風景が描かれているではないか。これには恐れ入りやした(笑)。
いやぁ、見れば見るほど素晴らしい。アートですなぁ〜。こちらは、3代目の澤 成一さんたってのリクエストだとか。丸山さんにとって、初めてのゴルフ場のペンキ絵。日本広しといえども、ゴルフ場のペンキ絵を拝めるのは、天狗湯だけだろうなぁ!!

ぼんやりと眺めているうちに、竜宮城みたいな妙な親近感さえ、覚えてしまったのだった。→
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