実は、浴場に入った時からずっと気になっていた。
カランの片隅にある木造・屋根付の空間が! 都内の露天風呂というのは立地的に難いため、四方を壁で囲ってムリヤリ作っているところがあるが、ここはまたちょっと趣向が違う。内風呂を『露天風呂』風にしてあるのだ。正確にいえば、半・露天風呂になるのだろうか。屋内に岩風呂を設け、岩づくりの庭園でさりげなく外界を遮っている。
しかし、この写真を見てほしい。はっきりいって露天風呂といっても過言ではない風情を醸し出している。もっと言ってしまえば、そんじょそこらの露天風呂よりも露天風呂然としているのだ。庭にある小さな滝のせせらぎを聞きながら、黒湯の岩風呂に浸かっていると、あまりの気持ちよさに、銭湯料金で入浴していることが申し訳なくなってしまった。
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