オーナーの力石さんは、この地で50年間、銭湯を続けてきた風呂屋の2代目。
先代の頃はごく普通の銭湯だったが、力石さんの代になり、一念発起して天然温泉を掘り起こすことを決心したという。
「蒲田周辺は温泉が出ているところが多いので、『きっと出る!』という信念のもとに、掘り続けました。お湯に浸かってゆったりしてもらうなら、やっぱり天然温泉にかなうものはありませんからね」
そんな力石さんの思いが通じてか見事に温泉が沸き出し、『nu landさがみゆ』として、4年前にオープン。今では地域の人々以外にも、遠方からのお客さんも多い。
「でも、東京のはずれにあるからか、まだ知られていないことが多いですね。苦労して掘り当てた温泉ですから、できるだけ多くの方に入浴していただきたいです」
濃厚な黒色で、ヌルヌルするくらいのやわらかい天然温泉。東京の秘湯といっては大袈裟だが、穴場であることは間違いない。
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